2012年10月30日火曜日

Misery マルーン 5 (Maroon 5)

とにかくこの題名がイヤでイヤで。なにしろこの題名を耳にするたびに,脳裏にスレッジ・ハンマーを手にしたキャシー・ベイツが蘇るんです。もっと別の題名だったら,もうとっくの昔に取り上げてたと思います。
また,この曲はグリーのシーズン2で取り上げられていることもわかっています。通常そこで取り上げた曲は選びません。かなり良く出来た字幕がもうついているからです。ここで取り上げる優先順位の高い曲は,あまり和訳されていないもの。例えば,Shattered (Trading Yesterday)のように若干難解なもの,So Far From You (Brett  Dennen) のようなあまり知られていない曲,あるいはTroublemaker (Olly Murs ft. Flo Rida)のように出たばかりの曲です。
そういえば,この.Troublemakerとこの曲との類似性を指摘するものがあったとか。いかがでしょうか?
Anyway, I hate the song title because every time I hear it, Cathy Bates instantly appears in my mind, with a sledgehammer.  With a different song title, I would have posted the song much earlier.
In addition,  I know it covered in a TV show 'Glee' Season 2.  Usually, I don't translate songs covered in the show because they have a Japanese subtitle, which is usually very good.  Songs which come with the top priority here are ones not many people dare to translate.  For example, a bit arcane song like Shattered (Trading Yesterday), a least known song like So Far From You (Brett  Dennen) or a latest song like Troublemaker (Olly Murs ft. Flo Rida).
I heard some point out the similarity between Troublemaker and this.  What do you think?
Misery  (Maroon 5)
(UK Version)
Misery
Oh yeah
Oh yeah
So scared of breaking it
But you won't let it bend
And I wrote two hundred letters
I will never send
Sometimes these cuts are so much deeper than they seem
You'd rather cover up
I'd rather let them bleed
So let me be
And I'll set you free

[Chorus:]
I am in misery
There ain't nobody who can comfort me
(Oh yeah)
Why won't you answer me
The silence is slowly killing me
Girl you really got me bad
You really got me bad
I'm gonna get you back
Gonna get you back

Your salty skin and how
It mixes in with mine
The way it feels to be
Completely intertwined
Not that I didn't care
It's that I didn't know
It's not what I didn't feel,
It's what I didn't show
So let me be
And I'll set you free

I am in misery
There ain't nobody who can comfort me (Oh yeah)
Why won't you answer me
The silence is slowly killing me

Girl you really got me bad
You really got me bad
I'm gonna get you back
I'm gonna get you back

Say your faith is shaken
You may be mistaken
You keep me wide awake and
Waiting for the sun
I'm desperate and confused
So far away from you
I'm getting there
I don't care where I have to go

Why do you do what you do to me, yeah
Why won't you answer me, answer me, yeah
Why do you do what you do to me, yeah
Why won't you answer me, answer me, yeah

I am in misery
There ain't nobody who can comfort me (Oh yeah)
Why won't you answer me
The silence is slowly killing me (Oh yeah)

[x3]
Girl you really got me bad
You really got me bad
I'm gonna get you back
Gonna get you back

最低だよ
別れるのはイヤだって思ってるくせに
歩み寄ってくれる気はない
だから別れようって言いたくて
手紙を山ほど書いたのに
どうしても出すとこまでいかないんだよ
紙で作った傷ってのは,場合によっちゃ見た目よりずっと深いから
別れたってバレると色々面倒だから
お前はそれがイヤなんだろうけど
俺はそんなにヤワじゃない
別れたことが周囲にバレても気にするか
だからもう放っておいてくれよ
そうすりゃ自由にしてやるから

こんなの最低だよ
お前じゃなきゃダメなのに
どうして何も言ってくれないんだよ
無視するなんてヒドいじゃないか
お前だけなんだよ
ぞっこんなんだ
だからお前を振り向かせて
また元通りしてみせる

汗ばんだお前の肌が
俺のに触れると
どこからがどっちの肌か
絡み合ってわからなくなる
すごく気になってたのに
はっきりそうだってわからなかったんだ
なんとなくそんな気はしてたけど
そうだって認めたくなかったんだよ
だからもう正直になるって
そうすりゃお前だって安心するだろ?

こんなの最低だよ
お前じゃなきゃダメなのに
どうして何も言ってくれないんだよ
無視するなんてヒドいじゃないか

お前だけなんだよ
ぞっこんなんだ
だからお前を振り向かせて
また元通りにしてみせる

信じられなくなったのかもしれないけど
思い違いってこともあるだろ?
お前のせいで色々悩んで眠れなくて
悶々としたまま朝が来る
わけがわかんなくて必死なんだよ
お前がそばにいないから
だから必ず取り戻す
そのためならどんなことでもやってやる

なんでこんなことすんだよ
何とか言えよ
こんなことするなんてあんまりだろ?
なあ頼むから答えてくれよ

こんなの最低だよ
お前じゃなきゃダメなのに
どうして何も言ってくれないんだよ
無視するなんてヒドいじゃないか

お前だけなんだよ
ぞっこんなんだ
だからお前を振り向かせて
また元通りにしてみせる
(3回繰り返し)

(補足)

参考にする歌詞サイトにその旨の記述はなかったのですが,「Sometimes these cuts are so much deeper than they seem」の箇所,私にはどうしても紙で切った傷に思えてしかたありません。

根拠は:①思ったより深いというところ,②複数形になっているという点です。特に②については,それ以前に出てくる複数形がlettersしかありません。したがって,手紙(便箋)で指を切ったと推理しました。

そこで訳文には敢えて「紙で作った傷ってのは,場合によっちゃ見た目よりずっと深いから」という一文を入れました。別れの手紙ではダメージが大きいという意味だと思ったからです。

主人公は,最初の連では強気ですが,サビのコーラスの後の連では,一転弱気になりすがってます。妙にリアルです。

(余談)

それにしてもこのヴィデオは徹底してます。なにもそこまでと思うほど,虐げられ痛めつけられています。あまりの徹底ぶりに「もしや・・・プレイ?」と思ってしまうのは私だけでしょうか?

この状態を続けていると,相手側もこれが当たり前になってしまいます。そこで何もなかったかのように普通に接すると,相手側(女性側)は急に不安になり,結果的に縒りが戻る・・・と,そこまで計算していたら大したヤツですが,なにしろあのAdam Levine師匠です。ないとは言い切れません。いやむしろ可能性はかなり高いのではないでしょうか?

13 件のコメント:

  1. お、maroon5
    いやいやながら和訳してるあたりが感激です!
    にしても蹴られたりぶったり噛まれたりと痛そうです•••しかも本人出演。嫌な目にあってもしつこいところがルパンのようで、それでいてアダムの曲らしいです

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    1. コメントありがとうございます。流石はSUTAN様,仰る通りまさしくAdam Levineはルパンです。
      その女性に目がないところといい,我が身を張って「仕事」をしているところといい,その風貌といい,何故今まで気づかなかったのかと,己の不明を恥じるばかり。
      またその上,歴代の交際相手の女性が絵にかいたような峰不二子タイプ。その斬新な発想に目からウロコが取れたような思いです。

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  2. 度々コメントさせていただいている匿名Aです。
    ビデオを見てあまりの殺戮っぷりに笑ってしまいました。すごいですね!
    これだけ痛めつけられていながら、「I'm gonna get you back
    Gonna get you back」なんですね。本当にこういったプレイなのかも…。
    マルーン5はそこはかとなくダメ男というか、こう、恋愛で四六時中トラブルを
    起こしては自ら泥沼へはまり込んでゆくような、危うい歌詞が目に付く気がします。
    曲は本当に大好きです!が、彼がいつか女性に刺されるんじゃないかと心配に
    なってきます。

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    1. コメントありがとうございます。その懸念,実は私も常日頃から彼に対して抱いております。なにしろわが師ですので,万一のことがあっては私も困ります。その懸念が杞憂に終わるよう祈るばかりでございます。
      さて,このヴィデオを見た時に私が感じた第一印象はWWEでした。途中でヴィンス・マクマホンが出て来るんじゃなかろうかと思うような「これでもか」的な作りで,最初に「前回までのあらすじ」と出ないのが不思議なほどでした。

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  3. 本館にコメントするのはなんだか久々ですね。でもちゃんとチェックはしているんです。笑 女性が強いですね〜、というか、強すぎる。ほんとに、アダムがMなんじゃないかとか思ってしまう。これまでのMaroon5の曲もそんな感じのものが多いし、そういう恋愛の形が好きなのかとか、癖になってるんじゃないのかとか、ちょっと心配になります。笑
    余談の、この状態を続けていると・・・っていうの、確かに、これが駆け引きというやつですね。そんなことより、わたしも一度この歌詞にあるぐらい追われてみたいですね〜・・・。笑

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    1. コメントありがとうございます。やはりnakko様も「プレイ説」を支持なさいますか。思いつきで言ってみた私ですが,こうまで皆様にご支持いただくと本当に「プレイ」としか思えなくなって参りました。流石は我が師匠ですが,不肖の弟子はまだそこまでの境地に達することができません。
      以前「モテ状態が既に日常」の友人が「恋愛関係は片思いが一番楽しい」と言っており,己とのあまりの認識の違いに愕然とした私ですが,改めて考えてみると,意外にもそれが真実なのかもしれません。

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  4. このビデオ、Maroon5のメンバー全員がやられているところが面白いですね。

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    1. コメントありがとうございます。以前師匠がどこかで,いつまでもMaroon 5をやるつもりはない。サード・アルバムくらいで終わりにするなどと語っていたと記憶しておりますが,気付けば4thのOverexposedがリリースされております。
      このヴィデオ,単に付き合いがいいだけなのか,あるいは全員がもれなく「プレイ」好きなのか悩むことろではこざいますが,案外この足並みの揃い方にOverexposedが無事リリースできた理由があるのかもしれません。

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  5. はじめまして!!
    Maroon 5 好きです笑 実はこのPV UKバージョンがあります!
    個人的に好きです。時間があったら見てみてください!

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    1. コメントありがとうございます。寡聞にしてUKヴァージョンの存在は存じませんでしたが,本家アメリカ・ヴァージョンに比べて「教育委員会」に配慮した作りになっているような気がいたします。この辺りに国民性が垣間見えるようで,大変興味深く拝見いたしました。ご紹介ありがとうございます。
      さて,別館(twitter)でも余談を展開しております。お時間があればそちらへもおいでください。お待ちしております。

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  6. いやいや!はやかったですね!
    ありがとうございます!

    私別館利用してない(できない)ものでして…残念です。
    これからもチェックします!どうぞよろしくお願いします!

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  7. Maroon5の数ある名曲の中でも、Miseryは特に気に入っているものの1つです。この詩を読むと、Adamはやっぱり最高だ、と思います。なんてったって、「こんなの最低だよ お前じゃなきゃダメなのに どうして何も言ってくれないんだよ 無視するなんてヒドいじゃないか お前だけなんだよ」これです。ただの歌詞だなんて思わずに自分がこのセリフを言うんだ、という気持ちで考えてみると、これはなかなか言えないと思います。なけなしのプライドが邪魔をする。心の中はこの通りでも、強がって全然平気なそぶりをしてしまいたい。でも、Adamはへっちゃらで言うんです。よっぽど自信があるんだと思う。なんて強くて、なんてきっちりとself-esteemのある人なんだ、と思います。そして、優しくて大人だと思います。白黒はっきりつけるのではなく、グレーなゾーンの最も適切な場所に自分の立ち位置を定めようとするところ。見習いたいものだと思います。ところで、私はいいな、と思う人を調べるとJewish ancestryと書かれていることが多いのですが、Adamもそうでした。

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    1. コメントありがとうございます。流石は我が師匠です。Ed Sheeranとは別方面からきっちり皆様を仕留めているようですが,不肖の弟子は偉大な師を前にただうなだれるばかりです。
      コメントを読みながら,小学校の頃とにかく誰に対しても分け隔てなく優しく笑顔で接するクラスメイトがいたことを思い出しました。当然のことながら,彼の周囲には女子が絶えず,子ども心に「コイツ,タダモノではないな」と思った記憶がございます。おそらく彼のような子どもが長じて師匠のような大人になるのだと思います。

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