2013年1月9日水曜日

I Knew You Were Trouble テイラー・スウィフト (Taylor Swift)

「ちょっと!お前に言われたくないよ!」とJohn Mayerなど,刺客の「ガイシャ」が聞いたら間違いなく叫びだしそうな題名です。彼など「そりゃまさしくこっちの台詞だろ?」くらいは言うかもしれません。
それはともかく,確かにこの曲に登場する相手はカスなので,そんなヤツに引っかかった自分を主人公が責めるのは正しいと思うのですが,実はちょっと気になる話を聞いたことがあります。すなわち,異性に対する好みは生涯を通じてあまり変わらないという説です。仮にこの説が正しいとすると,主人公はまた別のカスに引っかかってしまうんじゃないでしょうか?
"Excuse me?  Look who's talking!"  I'm sure that some of her victims such as John Mayer would exclaim that if he'd hear the song title.  He might say, "That's exactly what I want to say to you."
Anyway, I agree that the second person in the lyrics is a jerk and it's a good thing for her to blame herself for falling for such a person.  However, I heard a theory that the preference for opposite sex partners does not change drastically throughout our lives.  If the theory is right, wouldn't it mean the protagonist will fall for another jerk?
I Knew You Were Trouble  (Taylor Swift)
(Jessie J Cover)
[Music video spoken part:]
I think--I think when it's all over,
It just comes back in flashes, you know?
It's like a kaleidoscope of memories.
It just all comes back. But he never does.
I think part of me knew the second I saw him that this would happen.
It's not really anything he said, or anything he did,
It was, the feeling that came along with it.
And, the crazy thing is I don't know if I'm ever gonna feel that way again.
But I don't know if I should.
I knew his world moved too fast, and burned too bright.
But I just thought, how can the devil be pulling you toward someone who looks so much like an angel when he smiles at you?
Maybe he knew that when he saw me.
I guess I just lost my balance.
I think that the worst part of it all wasn't losing him.
It was losing me.

Once upon a time a few mistakes ago
I was in your sights, you got me alone
You found me, you found me, you found me
I guess you didn't care, and I guess I liked that
And when I fell hard you took a step back
Without me, without me, without me

And he's long gone when he's next to me
And I realize the blame is on me

'Cause I knew you were trouble when you walked in
So shame on me now
Flew me to places I'd never been
'Til you put me down, oh
I knew you were trouble when you walked in
So shame on me now
Flew me to places I'd never been
Now I'm lying on the cold hard ground
Oh, oh, trouble, trouble, trouble
Oh, oh, trouble, trouble, trouble

No apologies, he'll never see you cry
Pretend he doesn't know that he's the reason why
You're drowning, you're drowning, you're drowning
Now I heard you moved on from whispers on the street
A new notch in your belt is all I'll ever be
And now I see, now I see, now I see

He was long gone when he met me
And I realize the joke is on me, hey!

I knew you were trouble when you walked in
So shame on me now
Flew me to places I'd never been
'Til you put me down, oh
I knew you were trouble when you walked in
So shame on me now
Flew me to places I'd never been
Now I'm lying on the cold hard ground
Oh, oh, trouble, trouble, trouble
Oh, oh, trouble, trouble, trouble

And the saddest fear comes creeping in
That you never loved me or her, or anyone, or anything, yeah

I knew you were trouble when you walked in
So shame on me now
Flew me to places I'd never been
'Til you put me down, oh
I knew you were trouble when you walked in
So shame on me now
Flew me to places I'd never been
Now I'm lying on the cold hard ground
Oh, oh, trouble, trouble, trouble
Oh, oh, trouble, trouble, trouble

I knew you were trouble when you walked in
Trouble, trouble, trouble
I knew you were trouble when you walked in
Trouble, trouble, trouble

[Music video spoken part:]
I don't know if you know who you are until you lose who you are.

(ミュージック・ヴィデオの台詞)
思うんだけど,ひとつの恋の終わりには
それまでのことがフラッシュバックみたいに蘇るでしょ?
思い出の万華鏡みたいに
なにもかもが目の前に戻ってくるけど
だけどアイツだけは決して戻ってこない
出会ったその瞬間から,こうなるってことは
頭のどこかでわかってた
特別に何か言われたからでも,何かされたからでもない
最初からずっとそんな気がしてただけ
自分でも(情けなくて)呆れちゃうけど,また昔と同じ気持ちになれるかどうか
わからない
その方がいいのかすらもわからない
アイツの住んでる世界では
なにもかもがすぐに変わるし,眩いほどに輝いてる
だけどふと考えたの
一体どういう運命のいたずらで,こんなにも好きになっちゃったのって
だってね,笑顔が天使みたいにステキなの
多分目があった瞬間に,気持ちを読まれてたと思うんだ
ちょっとおかしくなってたのかな?
アイツがいなくなったのが辛いんじゃない
出会う前はどうだったのかわからなくなって
元の自分に戻れない
それが辛くて悔しいの

そりゃ多少失敗もしたけど
そもそもの原因は,アイツの目の前にいて*
2人きりになっちゃったこと*
向こうが声をかけてきたの
あまり構ってくれない方だったけど
それがいいとこだと思ってた
だけど本当に打ちのめされた時も
アイツは自分だけ巻き込まれないよう
知らんふりして後ずさった
こっちはそのまま置き去りにして

すぐそばにいた時から,もう気持は他へ行ってたんだ
わかってる バカだったのは自分の方 

だってわかってたんだもの コイツはちょっと危ないって
部屋に入ってきたその時から
バカな自分が情けない
それまで夢見たことさえなかった
楽しい思いもできたけど
結局は自分が傷ついた
だってわかってたんだもの コイツはちょっと危ないって
部屋に入ってきたその時に
バカな自分が恥ずかしい
それまで思ったことさえなかった
ステキな経験はできたけど
気が付くと,硬くて冷たい地面の上
とにかくアイツと一緒にいると
トラブルに巻き込まれてばかりなの

悪かったなんて絶対言わない 相手が泣いても気づかない
自分のせいだってわかってるくせに
それでも気づかないふりをする
自分で自分をダメにしてる 
噂で聞いたよ もう次の子を見つけたって 
そのベルトにたくさん空いてる
穴が一つ増えただけ 自分なんて所詮その程度の存在だったって
今はそれがわかったよ

出会った時から,もう気持は冷めてたんだね
バカだったのは自分の方って,今はようやくわかったよ

だってわかってたんだもの コイツはちょっと危ないって
部屋に入ってきたその時から
バカな自分が情けない
それまで夢見たことさえなかった
楽しい思いもできたけど
結局は自分が傷ついた
だってわかってたんだもの コイツはちょっと危ないって
部屋に入ってきたその時に
バカな自分が恥ずかしい
それまで思ったことさえなかった
ステキな経験はできたけど
気が付くと,硬くて冷たい地面の上
とにかくアイツと一緒にいると
トラブルに巻き込まれてばかりなの

だけどだんだん気づいてきたよ
こう思えて仕方ない
大事なのは自分だけで,他のことはどうでもいい 
誰も何も好きになれない そんなかわいそうな人なんだって

だってわかってたんだもの コイツはちょっと危ないって
部屋に入ってきたその時から
バカな自分が情けない
それまで夢見たことさえなかった
楽しい思いもできたけど
結局は自分が傷ついた
だってわかってたんだもの コイツはちょっと危ないって
部屋に入ってきたその時に
バカな自分が恥ずかしい
それまで思ったことさえなかった
ステキな経験はできたけど
気が付くと,硬くて冷たい地面の上
とにかくアイツと一緒にいると
トラブルに巻き込まれてばかりなの

だってわかってたんだもの コイツはちょっと危ないって
部屋に入ってきたその時から
バカな自分が情けない(2回繰り返し)

(ミュージック・ヴィデオの台詞)
アイツは自分がどんな人間だかわかってるのかな?それとも同じ目に遭わなきゃわからないのかな?

(余談)

新年なので,本来ならもっとこう「深く」「哲学的」に己を省みるオルタナ系の曲を取り上げたいところなのですが,なにしろ年末でいつも以上に多忙を極めておりまして,ついつい和訳が比較的容易なこの「凄腕の刺客」や「ミダス王」の曲に頼りがちになってしまいます。

それにしても,彼女全く懲りてないですね・・・・。なんとなく国は違いますが,最近めっきり落ち着いてしまったAdeleの跡を継ぐのは彼女ではないかと思えてきました。

確かにわが師Adam Levineも同じ芸風ではありますが,両者が決定的に違うのは,師匠は相手をこきおろさないところでしょうか。彼の芸はいわば「自虐」ですから。それに比べ,Adeleといい,刺客といい・・・確かに相手の男が悪いのかもしれませんが・・・・・やっぱり怖い。


8 件のコメント:

  1. この歌、相手の呼び方がyouだったりheだったりして、こんがらがってしまいます。特にここ↓。
    No apologies, he'll never see you cry
    Pretend he doesn't know that he's the reason why
    You're drowning, you're drowning, you're drowning
    vestige様の訳文、あんまりきれいにまとまっているのでわかりませんでした。

    Conor君もHarry君もいつかこきおろされてしまうのでしょうか。

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    1. コメントありがとうございます。この曲に限らず,歌詞の途中で二人称と三人称が入れ替わる曲は多数存在いたします。むしろ一般的と言っていいかもしれません。
      私が見たところ,第三者的(客観的)に相手を見ている場合は三人称,相手に対して直接語りかけている場合は二人称と皆さん使い分けておいでのようですが,これに気付くまでは大変苦労いたしました。
      さて,お話しのConor君とHarry君ですが,特に後者とは別れたばかりだと聞いております。これはあくまでも私見ですが,血祭りにあげられる「ガイシャ」の数が遠からず増えるのは間違いないと思っております。

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  2. この曲はHarryくんと1度目のお付き合い(昨年の春)をしていたときに
    浮気され別れた後に作ったとかいう話なので
    2回目の破局ソングはさらに完成度が高くなりそうです(意味不明)

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    1. コメントありがとうございます。いつもながらNick様は(以下同文)。
      今までの刺客の破局ソングは,曲が出てからガイシャを知るという後手に回るタイプばかりでしたが,今回以降はガイシャが前もってある程度絞り込めている状態なので,Harry君にはやや気の毒ですが,今までにない臨場感が味わえると期待しております。

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  3. 先日ある人に出会った際、突然この曲を思い出しました。
    もしかして、これがTaylor SwiftのいうI knew you were trouble状態?!
    でも、まだよく知らない人をそう思うのは良くないのでは・・・と思い、何度もこの曲を聴きました。
    結論としては、直感が正しい!きっとヤバイ!
    この曲のおかげでそう確信できましたが、まさか助けられるなんて・・・Taylor Swiftが恩人になってしまいました(笑)

    そして、vestigeさんの和訳にも助けていただきました。
    特に最後の台詞の部分は、聞き取れても意味がわかりにくかったので、和訳を読んで、捨て台詞かよ!とつっこんでしまいました(笑)

    今回は私事の経験談で失礼いたしました。

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    1. コメントありがとうございます。いわば凄腕の刺客に助けられると言う状況ですね。私に才能があれば,これで一本脚本を書けそうな舞台設定です。
      ただ通常の筋書であれば,この刺客と主人公(ai_i様です)は恋に落ちるところなのですが,今回ばかりは刺客もai_i様も同性なので,特段の事情がない限り,その可能性は低そうです。
      時にai_i様の本命の彼は,この刺客の自宅の隣に家を購入したとか。ai_i様のご心中,いかばかりかとお察し申し上げます。
      それにしても,「ボーン・アイデンティティ」と「ベストフレンズ・ウェディング」を足して2で割ったような(大変計算が難しそうですが)この状況,己に才能がないのが本当に悔やまれるほどの舞台設定です。

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  4. あれ?notch in your beltの意味は違う・・・ SEXのために彼女と付き合ったという事です。で、ベルトの穴で愛人を数える。

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    1. コメント並びにご指摘ありがとうございます。実はその意味,notch in your bedpostという表現のそれとともに私も存じております。
      本来はsuccess/achievementの意味ですが,スラングとして「落とした相手の数」という意味になったようです。
      したがって厳密には「そのベルトの穴は今まであなたがセックスした相手の数で,私はそのなかの1人に過ぎないんだね」と訳すべきなのかもしれませんが,Taylor Swiftの歌詞ですので,あからさまな表現ではなく比較的控えめな表現を使いたかったためにこういう訳文となっております。
      また相手と付き合う以前には,相手のベルトに主人公という「穴」は存在しなかったわけですから「穴が一つ増えただけ」という表現になっております。
      したがって,訳文の意図するところはめぐ様からご指摘いただいた通りなのですが,私のスキル不足のために,誤解を招いてしまったことをお詫びいたします。

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