2013年6月20日木曜日

Sea of Love ザ・ナショナル (The National)

The Nationalの8枚目のアルバムTrouble Will Find Meに収録されている曲ですが,このアルバムWatchCulture!というサイトで現時点での2013年度のベストアルバムの一枚に選ばれています。
それはともかく,主人公がこういう「情けないヤツ」を主人公にした歌詞というのは,さほど多くありませんが,歌詞の主人公はアーティスト自身の一面であると考えれば,それも当然なのかもしれません。にもかかわらず,この主人公かなりのヘタレで,今相手が巻き込まれている状況に陥るのを拒んでいます。無論彼にはそうする権利があるのですが,なんとなくこういうヤツとは友達にはなりたくないですね。
This is a track from their 8th album "Trouble Will Find Me" which is chosen as one of the best albums in 2013 (so far) by a website named WatchCulture!.
Anyway, it's not very common for song lyrics that the protagonist is described as a coward.  Considering the fact that it's often a reflection of the artists themselves, it's not surprising.  The protagonist here seems, however, very weak.  He refused to get involved in the situation where the second person is.  Of course he has the right to do so but I wouldn't make friends with him.  
Sea of Love  (The National)
Oh, you say you love me Joe
How am I supposed to know?
When you go under the waves,
what am I supposed to say?

I see people on the floor
They' slide into the sea
Can't stay here anymore
We're turning into fiends

If I stay here trouble will find me
If I stay here I'll never leave
If I stay here trouble will find me
I believe

Joe, I'll always think of you
as the kind of child who knew
this was never gonna last
Joe, you fell so fast

Hey Joe, sorry I hurt you, but they say love is a virtue don't they?
Hey Joe, sorry I hurt you, but they say love is a virtue don't they?
Hey Joe, sorry I hurt you, but they say love is a virtue don't they?
Hey Joe, sorry I hurt you, but they say love is a virtue don't they?

I see people on the floor
They slide into the sea
Can't stay here anymore
We're turning into fiends

I see you rushing down
Tell me how to reach you
I see you rushing down
What did Harvard teach you?

I see you rushing down
Tell me how to reach you
I see you rushing down
What did Harvard teach you?

I see you rushing down (don't drag me in)
Tell me how to reach you
I see you rushing down (don't drag me in)

愛してるって言うけどな,ジョウ
どうしてそんなことわかるんだよ?
俺にわかるわけないじゃないか
お前が「恋愛の荒波」にのまれたからって
俺に何が言えるんだよ?

目の前にいるやつらも
みんな「恋愛の荒海」に滑り込んでく
もうここにはいられない
2人ともこのままじゃダメになる 

このままここにいたら,きっと面倒に巻き込まれる
こうしてたらもう抜け出せなくなる
このままじゃきっとヤバいことになる
間違いない

ジョウ,これからもお前のことは忘れないよ
お前は頭のいい子だから
こんなこといつまでも続かないってわかってたろ?
なのにジョウ,こんなにもあっけなく
お前は熱くなるんだな

なあジョウ,傷つけたことは謝るよ
だけど「愛してた」からああなったんだよ
別に間違ってたわけじゃないだろ?

目の前にいるやつらも
みんな「恋愛の荒海」に滑り込んでく
もうここにはいられない
2人ともこのままじゃダメになる 

目の前でお前が流されていく
手を差し伸べたいけど
どうすればいいのかわからない
お前が流されてくのが見える
ハーヴァードまで行ったのに
何を習ってきたんだよ

目の前でお前が流されていく
手を差し伸べたいけど
どうすればいいのかわからない
お前が流されてくのが見える
ハーヴァードまで行ったのに
何を習ってきたんだよ

目の前でお前が流されていく(俺を引きずり込まないでくれ)
手を差し伸べたいけど
どうすればいいのかわからない
お前が流されてくのが見える(俺まで巻き添えにしないでくれ)

(余談)

この曲,タイトルがSea of Loveなので,恋愛関係に陥ることを怖れる男性が主人公だと考えたのですが,これがなければこの曲の解釈はかなり違ってくると思います。

歌詞の中でおそらく鍵となるのは,the wave, the sea, fell so fast, rushing downなどの単語だと思いますが,タイトルのSea of Loveがあるからこそ,fell (in love) so fastだと想像できます。しかし普通に考えれば,堕落するという意味にも取れます。

歌詞にはfiend(ヤク中・鬼・悪魔)という単語も登場するので,薬物依存になってしまった,あるいは悪い仲間に入ってしまったという可能性も出てきます。私も最初に歌詞を読んだときはこちらのストーリーを想像しました。

この場合,主人公はいわゆる「悪の道」に足を踏み入れてしまった相手を救おうとするものの,このままでは自分まで悪の道に染まってしまうと考え,仕方なく相手のもとを立ち去るというストーリーになるでしょう。こうなるとかなり主人公像は変わってきます。

ただそうなるとSea of Loveの意味がわかりにくくなってしまうため,最初の解釈の方が正しいのではないかと思います。

それにしてもこの主人公,以前こちらで取り上げたDamien RiceのElephantの主人公を思わせる,
http://oyogetaiyakukun.blogspot.jp/2012/10/elephant-damien-rice.html もう潔いまでに「身勝手」なヤツですが,人間というのは実はそれほど立派な存在ではないので(当社比),案外この歌詞に共感なさる方は多いかもしれません。

・・・・ただティーンの女の子には受けないでしょうね。

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