2014年4月27日日曜日

Fatalist ダーク・トランキュリティー (Dark Tranquillity)

先日友人からこの曲の「だからいつも人生では,血を流すような辛いことしか,起こらないと思ってる(You walk on soil that dreams of blood)」という部分の意味を聞かれたのですが,さすがにそれだけでは意味がわからなかったので,歌詞を全部教えるように告げ,後日ネットで検索をかけたところ,ヴォーカルのMikael StanneがMarch 2010に発売されたブルガリアのPro-Rock Magazineの67号で,この曲は「人生について運命論的な考え方をする人間について歌ったもの」と語ったという情報を得ました。
One of my friends asked me the meaning of the line,"You walk on soil that dreams of blood".  Finding it hard to figure out the meaning without any other clues, I asked him to let me know the entire lyrics of the song. Searching online, I found that Mikael Stanne, the vocalist explained to Bulgarian "Pro-Rock"  Magazine, #67, March 2010 that it's about "people with a fatalistic view on life".
Fatalist  (Dark Tranquillity)
Eventually they'll come
Your name has been called
Out for aeons
To claim the blood
And salvage what remains

For once we've seen the fragile nature
Of things behind these windows
Where nothing lives
And nothing ends

And seen what drives the hopeless
In between their closing yellowed walls

The day has come
You are the fatalist
The day has come
You are the fatalist
You walk on soil that dreams of blood

How can we fight fatigue?
In pre-historic sorrow?
When all is preordained
The cycle never ends

What once had been an endless realm
Of possibility and dream
Now laid to waste and ruin
Laid to waste again
You wash your hands in blood

You squander time
We borrow from eternity
Is it another lame excuse?

The day has come
You are the fatalist
The day has come
You are the fatalist
You walk on soil that dreams of blood

If nothing changes
Then nothing ends

Your thoughts are broken
Your reasoning is flawed
The defense is just an act
And lies are all you've got

You are the fatalist
You are the fatalist

How easy we can see?
Defeat behind your argument
The fatalistic smile

The day has come
You are the fatalist
The day has come
You are the fatalist
You walk on soil that dreams of blood

You walk the ground that screams for murder

最後はヤツラがやってくる
お前の名前はもう呼ばれてる
運命はもう決まってるんだ
気が遠くなるほど昔から
だからどんなに頑張っても
結局血を流して傷ついて
夢の残骸を拾い集める
そういう風になるんだよ

以前に経験したからだ
物事がどれほどあっけなく
壊れてしまうものなのかを
その窓の裏側では *
生きてるものはなにもなく
なにもかもが終わらないまま
ただ同じことが続いてる

それだけじゃない
絶望した人間をそそのかして
まさに閉じかけている
その黄ばんだ壁の間に
駆り立てるものが一体何か
それも知ってしまったからだ

その日はもうやって来てる
お前は宿命ってものを信じてる
その日はもう来てるって
なにもかも最初から決まってると思ってる
お前が歩むその大地は
流血を夢見てる
そんな風に人生では
血を流すような辛いことしか
起こらないと思ってる

だけど戦おうにも戦えないだろ?
そんな風に最初から
投げやりになって諦めてたら
そんな風に時代遅れに
嘆いてるばっかりじゃ
なにもかも
最初から決まっていて
運命からは逃れられない
そんな風に考えてたら

以前はどこまでも果てしなく
夢や可能性が広がってたのに
今じゃ役に立たないガラクタや
廃墟がそこに広がっている
そしてお前はそのゴミの
なかに身を置きながら
その手を血で洗ってるんだ

お前はそうやって
時間を無駄にしてるけど
その時間ってやつは
無限に続く時間の一部を
人間が借りてるだけのものだ
だけどお前に言わせりゃこれも
よくあるヘタな言い訳なのか?

その日はもうやって来てる
お前は宿命ってものを信じてる
その日はもう来てるって
なにもかも最初から
決まってると思ってる
お前が歩むその場所は
流血を夢見てる
そんな風に人生では
血を流すような辛いことしか
起こらないんだと思ってる

だけど何も変わらなきゃ
何ひとつ終わらない

お前の思考はめちゃくちゃで
根拠だって穴だらけ
弁解も所詮見せかけだ
お前にあるのはごまかしだけだ

お前は運命論者で
宿命ってヤツを信じてる

誰だってすぐわかるだろ?
お前はそう言い張って
なにもかも運命なんだって
そんな風に笑ってるけど
本当はその裏に
負け惜しみが隠れてるって

その日はもうやって来てる
お前は宿命ってものを信じてる
その日はもう来てるって
なにもかも最初から決まってると思ってる
お前が歩むその大地は
流血を夢見てる
そんな風に人生では
血を流すような辛いことしか
起こらないと思ってる

お前が歩むその大地は
殺人を求めて叫んでる
とにかく悲惨な出来事が
起こって欲しいと思ってるんだ

* その窓・・・個人的には目のことだと思っていますが確証はありません。

(余談)

リード文でも述べたMikael Stanneの説明によると,「運命論者」とは,何もせずに諦めてしまう人々のことで,そんなことやっても負けたりするかもしれないし,上手くいかないかもしれない,それなら失敗するかもしれないことのためにどうして努力しなきゃならないんだという風に考えるんだとか。Mikael Stanne曰く,自分はものすごく前向きな人間とは言えないが,それでも少なくとも努力はしてる。こういう現象は北欧諸国に多く,自分の周りでもよく感じることだが,そのことに大変苛立ちを感じるそうです。

したがって,この曲の歌詞は,前半が「運命論者」の主張で,「だけど戦おうにも戦えないだろ?」(How can we fight fatigue?)以下の後半が主人公(Mikael Stanne)がその「運命論者」に反論する形になっているように思われます。

ところで,Dark Tranquillity,略して「ダートラ」の曲は,以前にもMisery's Crownを取り上げています。http://oyogetaiyakukun.blogspot.jp/2012/04/miserys-crown-dark-tranquillity.html ヴォーカルはいかにも「デス!」で正直なところ何と歌っているのか,歌詞を見ながらでないとわからない(場所によっては歌詞を見ながらでもわからない)のですが,曲がかなり好みだったので今回再び取り上げました。

最後に,この歌詞にはメタファーが非常に多く,そのまま和訳するとわかったようなわからないようなものになってしまうため,訳文ではかなりの部分を個人的に補っていますが,ご覧になる方によっては蛇足としか思えない可能性があるので,その点をここでお詫びしておきます。

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